2015年03月19日

オートマチックトランスミッションのメカニズム考察

 オートマチックトランスミッションのオーバーホールも最終段階となった。あとは、バルブボディーを組み付けるだけだ。しかしながら、オーバーホールをしてもこの部品のメカニズムの理解が全く進んでいない。今回は、ちょっと時間をとってメカニズムの勉強をすることとした。

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最終段階にきたオートマチックの本体。

AT722.jpg
こちらは 部品の組立て図。いくら眺めてもメカニズムはさっぱりわからない。

まずは、遊星歯車機構とはなになのかを調べる。

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図1 遊星歯車機構は三種類の歯車でできている。中心の太陽ギア(黒)、その周りの遊星ギア(白)、外周のインターナルギア(赤) 図はスター型と呼ばれる動作モードで遊星歯車の公転を止めている。出展wiki

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図2 プラネタリ型。こちらは 外周のインターナルギアを止めた動作モードである。この場合、遊星歯車が太陽歯車の周りを公転する。


Bicycle_hub_gear.png
図3 上の図は、ソーラ型と呼ばれる太陽歯車を固定した動作モードである。この場合は、遊星ギアの公転とインターナルギアの回転が起こる。二つの回転方向は同方向でインターナルギアの方が速く回る。

 太陽歯車の回転数が一定でも、遊星歯車の公転回転数により外周のインターナルギアの回転数が変わる。この逆も言える。インターナルギアの回転数を制御することで、遊星歯車の公転回転数をコントロールできる。オートマチックトランスミッションでは、この3つの動作モードを駆使し入力軸の回転数を変速している。

次にオートマチックミッション 前進4速後進1速の機構モデルを書いてみた。

AT原理1.jpg
この図において、同じ色は同じ回転数で回る部品である。(赤:出力軸、リアの遊星ギア、フロントのインターナルギア。黄:インターナルギア。黒:フロントの遊星ギア。ピンク:フロントの太陽ギア。青:入力軸とリアの太陽ギア。)構造的には、フロントとリアの二つの遊星歯車機構を組み合わせた格好だ。C1〜C4は 油圧で接続のオン オフをコントロールできるクラッチ、B1,B2は、それぞれ回転を止めるブレーキ、O1,O2は、回転を一方向に制限するワンウェイクラッチである。ワンウェイクラッチはクラッチという名前がついているが、一方向にだけ回転するベアリングである。自転車の後輪ギアと車軸との間に入っている。これらのクラッチとブレーキをバルブボディーで油圧経路を切り替えることで作動させ減速比(増速比)を自動的に切り替える。

1速の時は、リアのインターナルギアが停止して、リア遊星歯車機構の減速比で出力されているのがわかる。図2と同じ状態がここで実現している。

2AT原理.jpg

2速の時は、リアのインターナルギアが、順方向に回転をはじめ、1速より早い速度で出力軸が回転する。この場合、フロント遊星歯車機構において太陽ギアが固定され、図3と同じ状態が実現している。

図には示さないが、3速では、入力軸と出力軸が同じスピードで回り、4速では、これが増速されオーバードライブとなる。

AT原理R.jpg

最後に、 リバース回転、すなちバックの時である。この場合は、フロント遊星歯車機構の遊星ギアホルダーがブレーキで回転を止められ、C2クラッチで太陽歯車が入力軸に接続される。このことにより、インターナルギアが逆回転をする。図1と同じ状態がフロント遊星歯車機構で実現している。

これらの 変速のタイミングは、車速やアクセル開度、加速時や減速時で変化させる機構が別途ある。電気自動車に適応させるために、このタイミングを再設定する必要があるかもしれない。

遊星歯車機構1個でも完全に理解するのはややっこしいが、これが2個組合され、それぞれの接続やブレーキをコントロールしているメカニズムは理解するのが結構難しい。最近の7速オートマなんかはこの遊星歯車機構が3つ組み込まれている。なんでも 原理が理解できればあとは力仕事の応用だ。今回は、最もシンプルな構造をある程度理解できたのでこれで良しとしよう。
posted by kogame3 at 16:20| Comment(0) | 改造電気自動車W140
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